内祝いやお返しの品は、訪問して手渡しするのが本来のマナーですが、先方の都合や遠方である場合など、相手に負担をかけないように配送することもあります。
お祝いや内祝いを手渡しするときは、先方の都合を前もって確認してから、ご自宅に伺うようにしましょう。また郵送する場合は、お礼状に直接会ってお渡しすることができなかったお詫びを、一言添えると丁寧です。
現金や商品券を贈るとき
金封をお持ちするときは、袱紗に包んで持参します。お渡しするときは、袱紗から取り出し熨斗が相手の正面に向くようにして、両手でお渡しします。また、現金、商品券、金券を郵送するときは、郵便局の書留を利用しましょう。
袱紗(ふくさ)の包み方
まず、熨斗袋が自分の正面にくるようにして、袱紗の上に置きます。このとき、少し熨斗袋を左に寄せます。
- 左側を折りたたみます。
- 上側を折りたたみます。
- 下側を折りたたみます。(幸せを受け止める)
- 右側を折りたたみます。
このとき左上下に、小さな三角ができるのがポイントです。
※弔事では、袱紗の包み方は反対になります。
袱紗(ふくさ)の色の使い分・選び方
■お祝い事
朱色 ・ エンジ色 ・ 赤色
■お悔み事
藍(青)色 ・ 緑色 ・ 鼠(ねずみ)色
■慶弔(両方に使用できる)
男性:藍(青)色
女性:エンジ色
男女兼用:紫色
現金・商品券・金券の郵送の仕方
現金や金券、商品券を送るときは、郵便局の書留を利用しましょう。万が一届かなかったときに、実際に損したお金(実損額)を賠償してくれますので安心です。
引き受けから配達までの郵便物等の送達過程を記録し、万一、郵便物等(ゆうパックを除きます。)が壊れたり、届かなかった場合に、原則として差し出しの際お申し出のあった損害要償額の範囲内で、実損額を賠償します。
現金以外の金券や商品券は、現金書留で送ることはできませんので、一般書留か簡易書留で送ります。現金と一緒なら、現金書留で送ることができます。
書留を利用せず、品物と一緒に現金や商品券を送る方もいるようですが、賠償されませんので書留を利用するようにしましょう。
品物を贈るとき
品物は、風呂敷や紙袋に入れて持参し、手渡すときには風呂敷や紙袋から品物を出してお渡しましょう。
玄関先でお渡しする場合には、品物が相手の正面になるように、両手で持ってお渡ししてくださいね。
部屋に通されたときは、席についてからお渡しすようにします。このとき、テーブルの上に直接品物を置かないように注意します。品物は、風呂敷や紙袋から出して、テーブルの上で品物を擦らないよう、軽く持ち上げて両手で渡します。
メッセージカードでのお礼も、お返しの品に添えると喜ばれますが、目上の方や改まった方のときは、品物を贈る前にお礼状を先に出しておくと丁寧です。
手渡しするときのちょっとした言葉
品物を手渡しするときに、「つまらないものですが」という言葉をよく聞きます。昔も今も相手のことを思うばかりに、控え目な表現をしてしまいがちですが、喜んでもらいたいという気持ちを素直に表したほうが相手に伝わりやすいです。
「心ばかりの品ですが」「お気に召していただけると嬉しいのですが」「評判と聞きましたので」「お礼の気持ちです」と手渡ししたほうが、謙虚でありながらも気持ちは伝わります。